秋2010

2011年5月24日 (火)

本2010 11日目 ~食の軍師

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食の軍師
泉昌之
全1巻

そろそろこれはやっておきたい一作
食の軍師
明日にも使える実用漫画です


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主人公は泉昌之作品ではおなじみとなったトレンチコートの男こと本郷がいろんなお店で食事するだけなんですが、過去の作品を読むとわかるようにこの男は段取り手順重視のグルメなんですね
今回は自分を三国志の諸葛孔明とし、それらをいちいち計略やらなんやらに例えて展開していきます


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食べ物で遊ぶのは脳内だけにしましょう


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そして今回は準レギュラーとしてもう一人
本郷の行く先によく現れる男、力石
本郷は勝手にこの力石をライバル視していて、なにかと対抗心を燃やします・・・・心の中で
自称グルメの行きつけの店に現れるグルメな男と勝手に脳内で行われるグルメバトル!


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で、今までただのよくみる顔だったふたりが焼肉の軍師でついにひとつの鉄板で焼肉を食べることに!
8話にして初めて自己紹介する2人
そして鉄板という戦場に肉という兵隊を置いて始まる焼肉会
その中で本郷は気づく!


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誰も対決などやっていないことに!


同じ久住原作にはあの孤独のグルメがありますが、ただただ独りで黙々と干渉されず干渉せず食べるゴローちゃんとは対極の位置にいる対抗心の強い本郷
他人に対抗することばかりで自分のペースを乱して自爆するというオチまでが醍醐味です

あとこの本にはヤマサの醤油「鮮度の一滴」PRマンガと、目黒区祐天寺PRマンガも収録されています
仕事が広すぎだ

これのなにが実用的かといいますと、これを読めば明日から適当なラーメン屋あたりで勝手にライバルを作って「陣をしいてみよ!」とかできます
美味しんぼなんかよりよっぽど実用的です

次回も久住の原作漫画
あの主婦漫画

2011年5月13日 (金)

本2010 10日目 ~レッド 1969-1972

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レッド 1969-1972
山本直樹
5巻まで

久々の本晒し再開がちょっと癖のあるこんな本です

風原さんはブログを更新してなかった去年の5-6月くらいになぜか連合赤軍ブームが発生しまして
「突入せよ!」とか「実録・連合赤軍」とか垂れ流してた時期がありました
仕事がつらくてかなり心がアレだったんだと思います

文化庁メディア芸術祭漫画部門優秀賞作品です

この漫画はその日本赤軍と革命左派をモデルにした「群像劇」で、まだ連載中なんであれですが羽田空港突入闘争からおそらくあさま山荘までをやっていくのではと思います
一応「フィクション」ということになっており、登場人物、団体名は全て改変、「大菩薩峠」「あさま山荘」といった一部キーワードは伏字になっています

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赤色軍の岩木(植垣康博)と革命者連盟の赤城(永田洋子)
物語はこの2人が軸になることが多い

それぞれ語り継がれる大きな事件がおきる間の各登場人物の動きがかなり細かく描写されているので若干物語の進行がゆったりとしていますが各組織間の問題、警察からの逃亡や赤軍のG作戦の部分などこまごまとした資料を調べないとわからない所もわかりやすくなってます

そして、この作品の最大のギミックが「結末がすでにカウントダウンされている」点
最初から登場人物の結末が明記、そこに行き着くまでの日数までカウントされています
また、一部の人物には常に番号が書かれていて、一連の物語の中で死亡する順番を示しています
すべての結末が示されたストーリーでいかにして舞台から退場していくのかを知っている人はその時を待ちながら、知らない人はいつ来るのかを待ちながら楽しめると思います

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常に付きまとう死のナンバーとカウントダウン

連載もいよいよクライマックスでいよいよ山岳ベース編に突入です


おまけ:登場人物ナンバリングの悪用例
Count
こうすると最後まで読みたくなる!ふしぎ!


次回はそろそろ食べ物関係でせめようかと

2010年12月17日 (金)

本2010 9日目 ~ものものじま

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ものものじま
野村 宗弘
1巻まで

野村宗弘のやつをもう一冊
こっちは月刊スピリッツ連載です

まず1話1ページ目
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舞台はどっかの島
そしてここの島の人たちは親の仕事を代々受け継いで生活しているというなんともほのぼのとした冒頭ですが、この島がすごい
・東京の近くにあるらしい
・上京する人が多くて過疎化が心配らしい
・過疎化対策として島のテレビでは東京は怖いところであるということを幼児番組の時点で植えつける
・あと宇宙人が住んでたり魔王がいたり山賊という名のニートがいたり
とそんな島で小間使い屋の長男として生活している高校生を主人公にさまざまな職人さんの生活を描いた漫画です

また、この島の職人にはその職業に適した特殊能力がありまして、その日その日で違う職人の手伝いをしている小間使い屋には製品を見るとその製造過程がわかる「コマズアイ」があります

というわけで歯ブラシの製造工程を見てみます
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謎の粉を練って伸ばし、

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そうめんのように乾燥させた後、手ごろな長さに切る

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別の素材で柄の部分を作成し、

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それらを合体させて完成

そして、
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ツッコミどころ満載な歯ブラシ屋の能力


リアルな職人の日常漫画である鉄工所に対して、これは職人ファンタジー漫画(SF)でした
他にも肺活量のすごいストロー屋、己の体からでいい出汁が出るさしみラーメン屋など、なんかずれた職人が登場しますが、たわし屋のたわし作成過程はかるくトラウマです

本2010 8日目 ~とろける鉄工所

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とろける鉄工所
野村 宗弘
5巻まで

今回はイブニング連載中の漫画を
ジャンルとしては一応「日常系」ですが、「専門職で働く人の」日常系です
広島のどこかの地方にある鉄工所「のろ鉄工」を舞台に、そこで職人たちを描いています
もちろんエピソードも職人ならではのことが多く、
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鉄工所内には作業で舞った鉄粉が大量に肺に入ってきますよという話

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溶接の火花で背中が燃えても作業を進め、気がついたら冷静に転がって消火
服にあいた穴から不動明王の刺青がのぞくという微笑ましいエピソード

そのほかにも作業で使う機械工具の話や働く彼らを陰で支える嫁さんや娘さんの話とか

このごろまではボクも仕事柄職人さんと一緒に仕事してきたんで職業病にかかるところとかはあるあるエピソードですね
どの職種においても、職人さんは基本的に腰痛に悩まされるようです

ホームセンターでわくわくする大人におすすめの一品です

2010年12月14日 (火)

本2010 7日目 ~パチ漫

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パチ漫シリーズ
かわかずお
2巻まで

これも出オチ感の漂う逸品です
「パチ漫画」とは他の作者の作風をパクったというかオマージュというかパロディというかそんなやつで一般的によく知られているのは田中圭一の神罰がこの系統にあたるでしょう

ボクがそのパチ漫の存在を知ったのがこれ
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劉備と曹操が「天下」というキャバ嬢を手に入れるためにさまざまな策を使って奮闘する「キャバクラ三国志」
そのほかにも諸葛のホテトル講座「風俗三国志」もあります
掲載誌が裏BUBUKAというアレな雑誌だったので単行本にはなってないだろうと思ったらまとめられててびっくり

そのほかにも
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はだしのゲン風あしたのジョー

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アストロ球団パロ「カストロ球団」

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がもう風デスノート

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庵野の嫁風エヴァ


そのほかにも福本や赤塚、手塚といったパチ漫が収録されてるのですが、この本のすごいところはこの本の中に「かわかずお」という漫画家がいないという点です
その全てがパチ漫で構成され、それらのパチ技術はとにかくよくできてる
そのせいでかわかずお本人が元々どんな作風を書いているのかがまったくわからないというかなり特殊な本です

2010年12月13日 (月)

本2010 6日目 ~ドカコック

仕事もなくなったし年内完了を目指して再始動

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ドカコック
渡辺保裕
全1巻

今回は料理漫画
漫画ゴラクで単発掲載されていたやつで、その後1度だけヤンキンに読みきりやったのをあわせて少年画報社からコンビニ版で刊行されました
この作者、肩書きを自称「マイトガイ」と名乗ってまして、ゴラク掲載時には「ゴラクマイトガイ」だったのですが、今回は少年画報社なのでヤンキンマイトガイです

物語は伝説の流れドカと呼ばれる京橋建策がいろんな土地の作業現場に入り、トラブルを料理で解決する人情系料理漫画です
テンプレートとしては
現場でトラブル→料理開始→調理風景でドカの心を思い出す→あなたは伝説のドカコック!?→自分はただのドカですよ
全編こんな感じ

この漫画の特筆すべきはその調理シーン
作る料理はコロッケ丼や焼肉チャーハンなど普通の料理なんですが、その調理シーンの演出と勢いがすごい
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たまねぎをみじん切りにするリズムが・・・・
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工業重機「ランマー」のリズムに聞こえ、

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チャーハンをおたまで炒める作業は・・・・
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スコップに見える
そして人々が忘れたドカの心を取り戻して円満解決という

とにかくこの勢いだけでかっ飛ばす演出は見ものです

あと、この本にはゴラクで掲載された「極道運動会」も収録されています
全国のヤクザが競技場でまじめに棒倒しや騎馬戦をするトンデモ漫画でおすすめです

2010年11月26日 (金)

本2010 5日目 ~相原コージ実験ギャグ短編集

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相原コージ実験ギャグ短編集
相原コージ
全1巻

相原コージの短編集です
基本的にスピリッツで連載された「なにがオモロイの?」を中心にアクションなどで掲載された読みきりギャグが収録されているのですが、「なにがオモロイの?」が問題作でして

そもそも連載当初「何が面白いギャグで何が面白くないギャグなのかわからなくなったので読者に聞こう」というコンセプトで開始された企画漫画で、編集部が会社近くの本屋での出口調査とネット調査で毎回感想を聞き、その意見を反映させてギャグ漫画を描くというもの
企画としてはいいんだけど、ネットを相手にしたのが悪かった
時が1999年であったとしても

ネット意見のバリゾーゴンの嵐にブチギレながらも反映させてがんばる作者→バリゾーゴンの負のスパイラル
しまいには「お前らの意見は聞かん!」とやりたい放題の漫画を書き出すも、編集は律儀に調査を行い、さらにバリゾーゴンの嵐。現代で言うところの「大炎上」ってやつですね
ネットって怖い
とそんな血反吐吐き続ける悲しいマラソンを繰り返し、単行本は一応出すもコンビニ本レベルの丁装な上、スピリッツの増刊扱いで即絶版というこの漫画の中から、いろいろ再編集した短編集です
「無機物(石)が主人公の決闘漫画」とか「鮭のエロ漫画」とかあまりにあれすぎる作品だらけです

誰もやらなかったことは誰もが思ったけど実行しなかったことというのがよくわかります

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3割の人が面白いと答えた「決闘」

くだらない中にも流石ギャグ漫画家だ、というすごい光る作品もあるのがこの短編集のミソだと思います

本2010 4日目 ~ウルトラマンメビウス外伝 アーマードダークネス

今月中にやり終えるといってはみたが、やはり無理だ
とりあえずもういろいろとあきらめて31冊終えることを考えよう


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ウルトラマンメビウス外伝 アーマードダークネス
内山まもる
全1巻

さて今年も内山まもるはやりますよ
表紙には今回もアンドロのつかないあいつがいます

まず、今回も予備知識として過去の本晒しを読んでください
ザ・ウルトラマン
ウルトラマンメビウス外伝
今回はとくにザ・ウルトラマン文庫版1巻のジャッカル大魔王編とファイタス編の流れを多く含んでいるのでそれは要チェックです

その日光の国でメシエ星雲人との和平調停が結ばれる予定で宇宙警備隊のメロスも上司ともども集まっていたが、その途中で使節団が警備隊ともども何者かに襲撃されてしまう
至急現場に向かうことになったメロス、メビウス、そしてオリジナルで新キャラのアウラ
メロスの同僚で強気な女性戦士
自ら名乗りを上げるアウラに対して、

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なんか戦隊かなにかのブラックみたいなキャラが板についてきましたメロス

そして現場にいたのはアーマードダークネスのパーツを装備したジャッカル軍団の戦闘員
雑魚とはいえアーマードダークネスを装備した敵に苦戦
調子に乗った下っ端はアウラに「ウルトラ族にも女がいるとは生意気な」と挑発

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ぶちぎれるアウラと戦略的撤退を選んだメロス
とまぁ切れた女戦士はこれといって強くなかったり3人で協力したりしてとりあえずは勝利するのですが、例によってその間に光の国は襲われて壊滅状態
ここで2代目のジャッカル大魔王が現れます
このジャッカルは過去のジャッカル軍団の時には4天王の1人だったそうです
初代を連想する変身能力や破壊光線で3人+ユリアン

一方、1度やられたウルトラ兄弟はブラックホールにぶち込まれそうになるところを父の力を分けてもらい(ヒッポリトの時と同じ要領)、ジャッカルの怪獣「ガロウラー」と対決
そして彼らを助けに来たメロスの弟、ファイタス

ファイタスはザ・のエピソードで最強を目指すためにセブンと一騎打ちをして死んでますが命の研究をしていたヒカリに生き返らせてもらったそうです
なんかすごい設定になってます

とまぁそんなこんなあったりしてウルトラ戦士はジャッカル大魔王を倒し、見事勝利するのですがラストのやり取り
前回情けをかけてこんな有様だよ!と容赦なき残党狩りをしようとするメロスにメビウスが説法

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ここでこの台詞!

この作品の最大の問題はてれびくんという幼年誌に連載されていたにもかかわらず、物語の本筋がおっさんホイホイの塊でできている点だと思います

2010年11月 3日 (水)

本2010 3日目 ~ガンパパ島の零戦少女

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ガンパパ島の零戦少女
本そういち
全3巻

アクションに連載されてたやつですね

この作者の本そういちなんですが、元々は結構ハードな漫画を描く作家で、今もイブニングで夢幻の軍艦大和を連載中です
アクションでも拉致問題をテーマにした読み切りを原案つきでいくつか執筆してるんですが、これはそれらと全然違う萌え漫画です
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蓮池透氏原案の奪還
その他主な掲載誌が麻雀関係とか作風が違いすぎる


平和な島ガンパパ島の大統領の娘である主人公の朝子
飛行機、そして大空にあこがれるも父の理解は得られない
そんな彼女が零戦にはじめて乗るところから物語ははじまるわけですが、まず「まんがはじめての零戦操縦マニュアル」が展開されます
本とゲームだけで得た知識だけで操縦しようとする朝子をサポートするのは機体そのもの「零戦さん」
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主人公の朝子と謎の声ゼロ戦さん

この零戦さんについてはまったく謎の存在で、機体に残る残留思念的なものなのか、朝子自身にノンタック的な能力があるのかはよくわかっていません
ですがまぁ、零戦自身に教えてもらいながら初のフライトに成功するわけですが、それをよく思わなかったのがライバルの女の子

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朝子を一方的にライバル視するガンパパ島の地主の娘、プリンセスケララ
自分大好き

ここからは「まんがはじめての零戦戦闘講座」に移ります
ケララのムスタングとの空中戦がはじまり、この空中戦の決着で1巻は終わり

2巻からはガンパパ島自体を賭けたレース大会編
ここらでちょっとバトル的なーというか参加者全員女の子で安易にそっち路線にー的なかんじがしなくもないですが・・・・

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メッサーシュミット、天山、紫電改といった歴戦の機体オンパレード
パイロットはみんな女の子
でもまぁ飛行機のシーンはかなりよくできていて各飛行機のスペック考察がしっかりしてます
キャラの立たせ方がありきたりな分ここらへんはかなり見所があります

この大会で作品も完結になるんですが、今まで受けからの切り返しでなんとか進んできた朝子が全参加者巻き込んで最後の最後でみせるアクションはちょっと感心しました
結論のない終わり方なんでもやっとする人もいるかもしれませんが、僕的にはああ、よくやったなと


戦闘機、エアレース、ドッグファイトみたいなのが好きな人にはおすすめです

次はおまちかね
今年の内山まもる漫画です

2010年11月 2日 (火)

本2010 2日目 ~テルマエ・ロマエ

画像取るの面倒になってきた

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テルマエ・ロマエ
2巻まで
ヤマザキマリ

今回は書店員の選ぶマンガ大賞2010受賞作品、テルマエ・ロマエです
あと東京都の浴場組合の推薦図書にもなっちゃったらしいです

古代ローマの浴場専門の建築技師、ルシウスは新しい浴場の発想が事務所に認められず、失業してしまう
友人に励まされ一緒に行った銭湯でふと見つけた排水溝に吸い込まれたルシウスはなぜか日本のよくある銭湯へ!
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そこで見た光景(番頭システム、風呂場の風景画、そしてフルーツ牛乳)を取り入れた新しい公衆浴場でルシウスは一躍有名技師になるのでした
その後もことあるごとに様々な日本の風呂文化を体験し、古代ローマで実践することでルシウスは皇帝陛下まで一目おく存在になりあがっていきます

この作品は古代ローマという舞台の考証と日本の風呂のシステムや技術との組み合わせがすばらしく、家庭用の風呂や地熱を利用した岩盤浴、シャンプーハットや簡易シャワーといったものまでローマにあったであろう資材で違和感なく作り上げるあたりは見事です。一部ウォシュレットみたいなトンデモもありますが
前にやった聖お兄さんみたいにベースをしっかり勉強している上で作っているのがよくわかります
あとルシウスの好奇心とリアクションが毎回愉快ですね

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日本人(通称:平たい顔族)からいろんなものをいただくルシウスのリアクション

次は萌系飛行機漫画です

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